発達に特性のある子どものお世話をしていると、気づけば一日の時間や気力の大半をその子に使っている――そんな日が続くことがあります。そんな中で、ふと「もう一人の子(きょうだい)は大丈夫だろうか」と胸がざわつく瞬間はありませんか。
きょうだい児が抱えやすい気持ちとは
きょうだい児と呼ばれる子どもたちは、年齢のわりに我慢強かったり、聞き分けが良かったりすることが少なくないと言われています。それは決して「その子がしっかりしているから」だけではなく、家庭の中で無意識のうちに「自分が我慢すれば丸くおさまる」と学んでしまっている可能性がある、とされています。もちろんこれはすべての家庭に当てはまるわけではなく、きょうだい児の感じ方は一人ひとり違います。
なぜ「我慢」が起きやすいのか
こうした状況は、決して親が悪いわけでも、愛情が足りないわけでもありません。限られた時間と気力の中で、目の前の緊急度が高いことから対応するのは自然なことです。むしろ「きょうだいのことが気になる」と感じられている時点で、すでに気持ちは向いていると言えるかもしれません。
今日からできる小さな向き合い方
今日からできる小さな向き合い方として、次のようなものが挙げられます。まず、短時間でもいいので「あなただけの時間」をつくること。5分でも、その子だけを見て話を聞く時間があると、子どもの安心感は変わってくると言われています。次に、我慢していることに気づいたときは「気づいているよ」と言葉にして伝えること。解決できなくても、見てもらえているという実感が支えになることがあります。また、きょうだい児本人にも「あなたが我慢する必要はない」という前提を、折に触れて伝えることも大切だとされています。
一人で抱え込まなくていい理由
一人ですべてを抱え込む必要はありません。きょうだい児支援を行う地域の団体や、学校のスクールカウンセラー、療育機関の相談員など、家族以外にも頼れる先があります。「気になるけれど手が回らない」という状況そのものを、誰かに話してみることから始めても構いません。
なお、ここでの内容は一般的な傾向としての情報であり、すべての家庭やお子さんに当てはまるものではありません。気になる様子が続く場合は、学校や医療機関、発達支援の専門職に相談されることをおすすめします。
まとめ
きょうだい児の我慢は、家族の誰のせいでもありません。小さな「気づいている」の一言と、短い時間の積み重ねが、少しずつ支えになっていきます。

